胃カメラ検査の昨日、有休を取った理由はフェルメールの『地理学者』を見に行きたかったから。 休日なら激混み間違いなしのこの展覧会。見るなら絶対に平日に行きたかったので。 ま、はっきり言ってフェルメール以外は全く興味がなくて。(^^; フランドル絵画ねぇ、、、と言う感じ。 この辺はあまり知識がないし、興味も無いのです。 大好きな額縁もプロテスタントらしく質素だし。 こういうのが好きだなぁと思ったのは、ヤン・ブリューゲル(子)の『楽園でのエヴァの創造』の手前に描かれた花。 ↑絵ハガキだと薄っぺらい感じですが、実物はとても瑞々しく艶やかに描かれています。 白と黄色、2色のユリの花がすっごく美しい。 花の質感といい、揺れて咲く姿といい、油彩の描き方に合う花なんだなぁ。 平日にも関わらず結構人がいました。 でもタイミングを見計らえば、ひとりで絵の前に立つことが出来るくらいの混み具合。 が、しかし、やはりこの絵の前は常に10人前後の人がいました。 しかも柵があって絵が遠いし。 照明の具合もあって、あまり色彩を楽しむことができませんでしたが、それでもやはりフェルメールらしい左からの光を受けた静謐な空間を堪能しました。 ゴブラン織りの青が美しい・・・右奥の青を基調とした装飾が施された椅子も目を引きます。 そういえば、「美の巨人たち」を録画したのにまだ見てません・・・ 見たらまたこの絵が見たくなるのかしら。 胃カメラ検査のために打たれた注射のお陰で、多少頭が朦朧としている私。 延々と続く肖像画コーナーでは何度立ったまま寝そうになったことか。 まずい、と思い、何度も椅子に座って目を閉じました。 オーディオガイドが無かったらマジ寝てたかも。 唯一、記憶がはっきりしているのは静物画のコーナー。 瑞々しい果物や花が美しい器などとともにテーブルに盛られている絵が並んでいます。 これはピーテル・ド・リングという人の『果物やベルクマイヤー・グラスのある静物』の部分。 この大きなグラスがベルクマイヤー・グラスっちゅうものらしいです。 熟れた桃、瑞々しいマスカット、そしてなぜか海老・・・写真よりも質感を表している絵画です。 右端に画家のサイン代わりに彼の指輪が描かれています。 この静物画という分野を切り開いたのがヤン・ブリューゲル(父)だそうで、彼の『ガラスの花瓶に生けた花』というのが静物画コーナーの最初に置かれていました。 この絵は見たままではなく、多くが想像で描かれたものだそうで、そのため季節の異なる花が一緒に描かれています。 確かに、花の大きさのバランスが悪い。 その後の、多分見たまま描かれたであろう静物画に比べると写実性に少し欠けるけれど、想像力が生み出す熱のようなものを感じました。 白いラッパ水仙、17世紀にもあったんだなぁと思いながら眺めました。 そのほかで印象に残ったのは、ピーテル・ヤンセンス・エーリンハという画家の『画家と読みものをする女性、掃除をする召使のいる室内』くらい。 この絵は、タイトルまんまの絵ですが、高い位置にある格子窓からの光が美しい室内が描かれていて、こんな空間でのんびり光を楽しめたらいいなぁ~と思いました。 絵画鑑賞の後はVIRONでストロベリー・パフェとコーヒーで一息。 一緒に行ったふうちゃんと、半年分のあれこれを喋りまくりました。 ふうちゃん、「このままじゃ死んでしまうわ」と言って大手広告代理店を辞めたけれど、結局広告業界から離れられず、フリーランスで仕事を続けているらしい。 で、徹夜してるって、今までと生活変わらないじゃん! しかもミュージアム・ショップでも仕事に関係する本を何冊か買ってました。 会社を辞めたって仕事の縁が切れない。そういうもんなんだよね~。 カフェを出てからH&M、ZARAとファスト・ファッションをチェックしたり、お気に入りのブランドで春ものを買ったりして、結局夜9時を過ぎてから家路に着きました。 平日休み、やっぱり楽しい。また、やろう。
by ruki_fevrier
| 2011-04-22 23:57
| 美
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Comments(8)
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mari
at 2011-04-23 16:43
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私も行ったんですよ( ´_ゝ`)ノ図録まで買いました。美の巨人では頭部が書き足された事など←いっちゃたし]/□\*)・゜音声ナビゲーター付きでとても楽しんじゃいました。
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hotime at 2011-04-23 21:18
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ruki_fevrier at 2011-04-23 21:35
mariちゃん
mariちゃんも行ったんだ! 美の巨人、さっき見ました。視線を変えるだけで絵の広がりが全然違うのね。 面白かったわ~。 オーディオガイド、いいよね。最近、必ずあれを借りちゃいます。 mariちゃんのブログ、久々読んだよ~。 おじい様のお葬式でのお坊さんの言葉、ジーンときました。
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ruki_fevrier at 2011-04-23 21:40
hotimeさん
フェルメール、図録でも十分美しいですが、実物の迫力はまた格別ですよね。 そして日常の一瞬を切り取った中に、色々な意味が込められていて、深いところも素敵です。 全部見てみたいですが、さすがに難しいですよね~。 1作でも多く見れたらと思ってます。
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at 2011-04-24 23:35
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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ruki_fevrier at 2011-04-25 00:19
鍵コメ様
こんばんは!お久しぶりでございます! 鍵コメ様もフェルメールがお好きなんですね。そう、今回はこの後愛知で開催なのですよね~。 地理学者はフランクフルトまで行かないと見れないので、日本に来てるうちに絶対見たい!と有休取って見に行きました。 ただ、日本にいながらにして見れるのはいいのですが、照明や展示の仕方がどうしても海外とは違って物々しくなり、なかなか作品本来の雰囲気を味わえないところが残念です。 ところで、おぉ!そうなんですね!あの方のお教室に通われているんですね~。いいなぁ、いいなぁ。 そうなんです。このブログのことをお知らせ出来ていないんです。 ずっとお知らせしたいなぁと思っていたのですが、最近、あまりコメント欄を開かれていないのと、開いている時はお教室の連絡のためなので、そこにコメントするのもはばかられ・・・ もしもまたご参加されるのでしたら、ぜひお伝えいただけますか? そして、「黒豆、アップ出来なかったのですが、ちゃんと作りましたー!美味しかったです!」とも伝えていただけるとすごくすごく嬉しいです。 ぜひ、よろしくお願いいたします!
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at 2011-04-25 21:51
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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ruki_fevrier at 2011-04-26 00:18
鍵コメat 2011-04-25 21:51様
こんばんは~! おぉ、早速お知らせくださってありがとうございます! 今お邪魔したらコメント欄が開いていたので、コメントしようかと思っています。ドキドキ。 あの方、素敵ですよね~。センスが良くて、ユーモアがあって、文章がお上手で・・・ 同い年なのに、全然私とちーがーうー!←こんなんだからダメなんですけど。 そう!色々と展示にケチはつけてますが、やはり生の絵が見れることは何にも代えがたいですよね。 間近で見ないと分からない色の違いや、画家の思いがこもった筆の痕・・・ そうそう、つい絵に見入ってしまってしばらく動けなくなってしまったり。 それにはやっぱり平日休みが一番ですよね!! リフレッシュには有休取って美術館、が1番効くかもしれません~。
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