「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」展
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父と上野の国立西洋美術館へ。
ちょっと早いけど、「父の日」ということでレンブラント展にご招待。ランチ、オーディオガイド、図録付で。

レンブラント展と言っても、今回は版画が主で、油絵はほんの一部。
母を連れていったら絶対途中で離脱していたであろう内容。
もともと17世紀以降の絵画にあまり興味が無いし、ましてや版画なんてそれほど積極的に見たいと思ったことが無いので全然期待していなかった。
が、しかし、これがすごく良かった!
モノクロで、しかも銅板を削って絵を描くという制約の中で、これほど表現が多彩な作品が出来るのかとびっくり。
あんなにたくさんの版画を、真剣に集中して見たのは初めて。


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と、言いつつも、お気に入りはレンブラントじゃなくてボルスウェルトという人の「月明かりの風景」。
しかもルーベンスの油絵が基の版画。ルーベンスも実は苦手。
月明かりが川面に反射し、とても静かな夜の光景が広がっている。

レンブラントは紙にとてもこだわったようで、和紙を好んで使っていた。
和紙と洋紙では仕上がりが全然違う。両方が展示されている作品がいくつもあり、それぞれ異なる雰囲気を楽しむことが出来た。
和紙だと陰影が強調され、絵が柔らかく見える。洋紙だと線の強さが強調され、とてもはっきりとした絵になる。
私は和紙で刷られた方が好きだなぁ。

また、彼は、原版に修正を加えて行くため、いくつもの版のバリエーショが存在する。
普通はやらないことらしい。
なので19世紀のレンブラント研究では、そのバリエーションも研究対象となった。

展示最後の2作は、それぞれ異なる版、異なる紙で刷られたものが複数枚並び、版を重ねるごとにどのように絵が変わって行ったか見れて面白い。
最後の版だと群衆がごっそり消えていたり・・・窓が変わっていたり・・・
レンブラントは研究熱心なおじさんだったということが良く分かる展示会でした。








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数少ない油絵で特に印象に残ったのがこちら、「書斎のミネルヴァ」。
かなりふくよかなミネルヴァ。
アトリビュートが無いとミネルヴァに見えなーい、と突っ込みたくなるところだけど・・・

金糸のローブが素晴らしい。斜めから見ると、絵具を盛って描かれているのがよく分かる。
斜め上からの光が彼女の白い肌を浮かび上がらせ、右奥のアトリビュートが沈む闇でより際立つ。
レンブラント真骨頂という作品。

もう1つ、妻サスキアと死別後に内縁の妻となったヘンドリッキェを描いた絵もよかった。
身に付けたイヤリングとネックレスの質感が、鳥肌が立つほどリアル。

サスキアの遺言で、再婚すると財産権を失うために籍を入れられなかったヘンドリッキェ。
そのために教会から呼び出され裁判にかけられたこともあったとか。
それでもレンブランドと添い遂げた女性の顔は、とても優しかった。



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レンブラント展の後は常設展へ。
これは花は静物画が得意なセーヘルスが、聖母子は人物画が得意なスフートが描いた合作。
合作は当時、結構普通に行われていたらしい。面白ーい。


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松方コレクション、すごすぎる。
モローもありました。「牢獄のサロメ」。
左奥に、まさに首をはねられる瞬間のヨハネがいます。
モローはディテールが素晴らしいので、出来るだけ生でかぶりつきで見たい画家のひとり。
ここに来ればいつでも見れるのね~。感激!

モネの「セーヌ河の朝」は、額縁に丸い花が彫られていてすごく素敵だった。
14、5世紀の祭壇画も素晴らしかったし、ラファエル前派のロセッティの絵も美しかった。
松方コレクション、次の展覧会の時もまた見よう。
量が多くて、全てをじっくり見るのは難しいのだ。

次の展覧会は、「大英博物館 古代ギリシャ展」。
夜間開館、復活してくれないかなぁ~。
by ruki_fevrier | 2011-05-28 23:47 | 日々 | Trackback | Comments(2)
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Commented by desire_san at 2011-06-11 14:57
こんにちは。
私も、ブログ東京西洋美術館の「レンブラント、光と、闇と、」の美術展が行ましたので、興味深く記事を読ませていただきました。

私も以前来日したレンブラントの作品も含めてレンブラントの芸術について書いてみました。よろしかったら読んでみてください。

どんなことでも結構ですから、ブログにコメントなどをいただけると感謝致します。
Commented by ruki_fevrier at 2011-06-12 23:45
desire_sanさん

はじめまして!コメント、ありがとうございます。
こんな、備忘録&感想文な記事にコメントくださるなんて・・・

ブログ、少し拝見したらなんだかすごく高尚なお話が続いていて・・・
敷居が高そうですが、後ほどゆっくり拝見してコメントさせていただきます!


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