礒江毅=グスタボ・イソエ展@練馬区立美術館
d0165723_20511978.jpg


土曜日、同窓会の前に練馬区立美術館で開催の「礒江毅=グスタボ・イソエ」展へ。
この画家のことは全く知らなくて、つい最近、テレビで(多分NHKのアートシーン)で知ったばかり。

まるで写真のようだけど、間違いなく描かれたもの。
これは絶対に実物を見なければ!と思い、行ってきました。


d0165723_20571034.jpg


礒江毅はスペインで活躍したリアリズムの画家で、2007年に急逝。
死後、初めての回顧展だそうで、彼の代表作約80点が集められていました。

最初、1階の展示室を巡っている時は、カラーよりもモノトーンの絵に惹かれました。
絵の前に立つと、なぜか自分とその絵の空間が繋がっているように感じ、その場に立っているような感覚を覚えます。

新聞紙にくるまれた野菜の連作や、棚の上の杯や果物を描いた静物画にも魅了されました。







d0165723_2112564.jpg


最後の展示室に入り、左手の最初の静物画を見た時、何かが今までのものとは違うように感じました。
何というか、凄みを増したというか・・・
展示室を進んで知ったのですが、その最初の1枚が描かれた2001年は、彼が自分の病を知った年でした。


晩年の作品は、どれも胸に迫るものがあり、私は絵を見ながら泣きそうでした。
なぜ、死んでしまったんだろうと。
思っても仕方ないことなのは分かっているけれど、彼の絵をもっともっと見たかったと嘆くことを止められなかった。


d0165723_21203768.jpg


最近、思う。
今日と同じように明日が来るなんて保証はどこにもない。
今日と同じように明日を終えられる事は、当たり前のことではないのだ。
「今」が永遠に続くことはあり得ない。

でも、彼は一瞬を長い時間をかけて絵の中に塗り込め、そして一瞬は永遠となった。
彼の絵の前に立つと、絵の中に漂う長い時間を感じることが出来る。
そして命と、死と、その両方を感じる。


昨日感じたことを、まだうまく言葉に出来ないのだけど、そんなことを思いました。
私の中で、間違いなく今まで見た中で一番の展覧会です。
会期中、もう一度見に行きたいと思っています。
by ruki_fevrier | 2011-07-31 21:37 | 日々 | Trackback | Comments(8)
トラックバックURL : http://rukidays.exblog.jp/tb/14242887
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented at 2011-07-31 21:56
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ruki_fevrier at 2011-08-01 00:32
鍵コメ様

どの作品も鳥肌が立つほど深い思いを感じます。
なんで・・・って今朝も思って泣いてしまいました。
ご本人は、まだまだ描けると思っていらしたようです。
死を意識したのは、死ぬほんの数日前だったとか・・・

人の死に、それも急な死に直面すると思いますね。
明日は約束されてないんだな、って。
だからこそ、今を生きないとね。
鍵コメ様はきっと日々そういう思いをされているのでしょうね~。
こういう事がかけるって、ホント、鍵コメって便利です。(笑)
Commented by yuki at 2011-08-01 13:47 x
お写真かと思いました、びっくり。rukiさんの美術レポート、とても参考になります。この展示も行ってみます。

先日、箱根に行ってきました。
久々にポーラ美術館にも足を運び、レオナール・フジタ展を観てきましたよん。
Commented by ruki_fevrier at 2011-08-02 00:15
yukiちゃん

これが絵なの?ってびっくりしますよね。
でも、絵です。
実物を見て、この世界は写真では描けないと思いました。
ぜひ行ってみてください!

箱根、しばらく行ってないな~。ゆっくり温泉につかりたい・・・
ポーラ美術館、開放的でいいですよね。
レオナール・フジタ、私も先日行った目黒区美術館で少し見ましたよん。
おフランス、ですよね~。

Commented by masoraly at 2011-08-04 00:25
rukiさん、こんばんは。
やっと、読めていなかった記事を読み終えました。
小まめに更新されていて、rukiさんが躍動されてる様子が伝わってきますね。
宴会続きしてるようなので、咳は直ったのでしょうね。
私も気管支が弱いので、咳地獄は毎年のように経験してましたよー。
お大事にね。

礒江毅・・・知りませんでした。教えてくれてありがとう。
早速、ネットで検索してみました。
ひたすら一つの対象を長い時間をかけて見続ける。
その時間の経過やドラマが閉じ込められてるのでしょうね。
Commented by ruki_fevrier at 2011-08-04 00:37
masoralyさん

こんばんは!
全然こまめに更新出来てませんよ~。最近は平日は寝る前の数十分しかPCが開けません。
PCより寝る~みたいな。(笑)
喉はまだちょっとハスキーですが、咳は収まっています。
気管支が弱いと本当に辛いでしょうね。今回、咳地獄を体験して思いました。
お気づかい、ありがとうございます。

礒江毅、私も全く知らなくて。そもそも近現代は全く興味が無かったので当然なのですが。
もっと早く知りたかった!って思いました。
リアリズムの絵は、1年に数作しか描けないのだそうです。
それだけ長い時間を1つの対象にかけているのですね。
絵から、その時間と、対象物がかつて存在した、ということを強く感じます。
奈良に巡回するので、機会があったらぜひ行ってみてください!
Commented by hotime at 2011-08-04 21:16
画家については、ほんとに誰でも知っているような人しか知らないのですが、写真だと思いました。紹介して頂いてありがとうございます。
Commented by ruki_fevrier at 2011-08-04 23:16
hotimeさん

私も最近まで全然知りませんでした。
たまたまテレビで見かけて知ったんです。
写真のように見えますが、実物を見ると「あぁ、絵だなぁ。絵でしか、この世界は表現出来ないよなぁ」
と思います。
お近くでしたら、ぜひ実物を見てみてください!


<< またしても・・・ 甘納豆かわむら >>