ユベール・ロベール-時間の庭@国立西洋美術館
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5/20まで開催中の「ユベール・ロベール-時間の庭」展。
遺跡発掘ブームに沸く18世紀にイタリアに滞在し、帰国後ローマ遺跡などをモチーフに風景画を描き「廃墟のロベール」と呼ばれたフランス人画家の展覧会です。

改装中のヴァランス美術館所蔵の作品を中心に約130点が並びます。
ロベールだけでなく、ピラネージやフラゴナール等周辺の画家の絵も展示されています。
フラゴナールって「ぶらんこ」のイメージが強くて、風景画も描いてたんだとびっくり。

彼の風景画は、いわゆるフィクションで、見たままを描いたものではありません。
彼が想像力で描いた風景の中に実在する古代遺跡を配置し、新たな風景を生みだすのです。







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展示されている作品のほとんどが、サンギーヌという赤チョークで描かれた素描です。
素描って、実物を目の前にした時の画家の息遣いが聴こえてくるようで、結構好きです。
様々な遺跡や建築物が描かれた素描が並び、色々なところにスケッチをしに行ったのだなぁと思いました。

この絵は「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」。
描かれている門はフォロ・ロマーノにある門とのこと。
フォロ・ロマーノはローマ市内にある古代遺跡が集中する一角です。
10数年前、ローマに行った時に一番のお気に入りだった場所。
でも、こんな門、あったかしら・・・。


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で、家に帰ってアルバムを開いたら、ありました。
多分、これは裏側です。
でも、上の部分は崩れてないのだけど・・・修復したのかな。
彼の画集片手にローマを旅したら、面白いかも。

最初はユベール・ロベールって誰?と思っていましたが、展覧会を見終わってからルーブルの改造計画図と廃墟図を描いた画家だったことを知りました。
あの絵をルーブルで見た時は、ちょっとびっくりしたなぁ。あまりにリアルで・・・
とにかく、古代遺跡大好き、庭園大好きな私としてはたまらない展覧会でした。


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130点を見終わったら既に4時半。遅いランチを食べて、常設展へ。
版画素描展示室でピラネージ『牢獄』展が開催されています。

ピラネージは「建築家」と称していたようですが、彼が建築したのは2次元の中。
この『牢獄』も、彼が版画の中に創造した牢獄です。
この版画集は最初の版に大きく加筆した第二版が1761年に刊行され、この展示ではそれぞれが並んで展示されています。


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こちらが上の絵の第二版。
第一版とは全然違い、建物のスケール感が出ています。
下のアーチの奥に見える、大きな階段が好き。
どこに行くんだろう、と想像しながら眺めてしまう。

他にも太い装飾のある柱の周囲を螺旋階段がぐるぐると上を目指して行く絵など、見ていてホントに飽きない。
彼が「牢獄」というテーマを選んだのは、室内装飾の必要が無く建築構造そのものをメインに描ける、というこが理由だったらしい。
巨大な建築物、上へと伸びる螺旋階段、なんだかバベルの塔ようだ。
ピラネージは神が怒るほどの建築物を作りたかったのかもしれない、なんて想像したりして。

とにかく、前回同様、企画展も堪能した西洋美術館でした。
次はベルリン国立美術館展。フェルメールの絵がやってきます。楽しみ!
by ruki_fevrier | 2012-05-06 22:38 | | Trackback | Comments(0)
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