逝ってしまった
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約1年半、病と闘ったYちゃんが天国に行ってしまいました。
私が帰国した翌日の夕方に。

1か月前、部長だったKちゃんから「6/9に集まりましょう」と連絡が来ました。
Yちゃんの病状を報告するから、と。
その日は行けないけど、帰国したら会いに行くね、とKちゃんに伝えて出発しました。

亡くなる1週間前だったその日、集まったみんなでお見舞いに行ったそうです。
数日前に会ったKちゃんやSちゃんが、「Yちゃんが、元気なうちに会いたいと言っていた」というので、
じゃあ今から行こうよ、と急きょ行くことにしたらしい。
そしたら、その日の朝、容体が急変し、家族全員が集まっている状況で。
でもちょうど落ち着いたところだったので、先生の許可が出て、少しの時間面会が出来たそうです。
会話はできないけど、話しかけると目を開けてくれた、と言っていました。
その日が山だ、と言われたそうです。

毒舌A子が、「rukiちゃん、馬鹿だからこんな時に日本にいないんだって。あいつ、相変わらずふらふらしてるよね。
会いたがっていたから、会いに来るまで待っててあげて」と話しかけたのだそうです。
「ちゃんと目を開けたから、分かったと思うよ」とA子。
だから、1週間、頑張って待っててくれたんだ、と思いました。
いえ、思うことにしました。

休み明けだったけど、上司とスタッフにお願いして、火曜のお通夜と、水曜の告別式、両方出席させてもらいました。
最後に会えなかったから、きちんと見送りたくて。
連絡をもらってから、泣きっぱなしで眼は腫れっぱなし。ひどい顔だし、声も枯れてガラガラなので電話に出るとスタッフは怯えてました。

告別式が終わるまで、人目を憚らず泣いていました。
最後、お棺を閉じる時が一番辛かった。
あぁ、本当にこれでお別れなんだ、と。
お棺に縋り付いて悲鳴のような声をあげて号泣するSちゃんの泣き声。
お化粧して綺麗なYちゃんの頬を撫でたら、あまりに冷たくて驚いた。
当然なんだけど。頭では理解してても、心は受け入れていなかったから。
今でもその感覚が手に残っています。

最後まで見送ったおかげで、少しだけ、ほんの少しだけ心の整理がつきました。
それまでは彼女がこの世にもういない、なんて信じられなかったけど。
あの笑顔がもう見れないなんて。あの声がもう聞けないなんて。本当に信じられなかった。








華があって綺麗で、明るくて、だれにでも優しくて、豪快なところもあり、寂しがり屋でもあったYちゃん。
なんで彼女が、って思います。

原因は大腸癌です。
定期健診で血便が出ていたにも関わらず、若いころから痔になったりもしていたらから、と検査になかなか行かなかったのだそうです。
そして、とうとう辛くなり行った時には既に末期で。
卵巣、肝臓、肺と転移し、最初の手術から1年と少しで亡くなりました。

検査になかなか行かない、というところは彼女らしい、と思います。意外に小心者だから。
でも、そんなところでらしさを発揮してほしくなかったけれど。
40過ぎたら何があってもおかしくない、と最近思います。
だから少しでも異常があったらちゃんと検査を受けてほしい。
大腸癌はサインがわかりやすいのに、女性は特に見過ごしがちな気がします。まぁ、場所が場所だから、というのもありますが。
同じように、サインがあったのに検査に行かず亡くなった方を知っているので、悔しくてなりません。

部活の仲間は13人。
お通夜は10人、告別式は4人で見送りました。
お通夜の後、通っていた高校の近くにある思い出のファミレスで食事をし、彼女の思い出をあれこれ話して笑いました。
みんな、ほんとによく覚えてて。すごい。
きっとYちゃん、「何話してんのよ!」とそばで怒っていただろうなと思います。

緩和ケアをせず、最後まで治療をと望んだYちゃん。
辛いのに、タクシーに乗って会社に行っていたそうです。
最後まで生きる希望を失わず、病と闘い続けた姿に「しっかり生きろ!」と喝を入れられた気分です。
これからの人生、Yちゃんに見られてるんだろうなぁ。
ちゃんと己の生を全うしないと、あの世に行った時にまたYちゃんに怒られるんだわ。
頑張って生きねばなりません。それが残された私たちにできる唯一のこと。


トップの画像は、庭の紫陽花で作ったブーケ。
私たちの四半世紀分の思い出アルバムと一緒にお棺に入れました。喜んでくれてるかな。

by ruki_fevrier | 2013-06-23 21:52 | 日々 | Trackback | Comments(10)
Commented at 2013-06-24 17:56
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-06-24 20:27
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ruki_fevrier at 2013-06-25 00:02
鍵コメ at 2013-06-24 17:56 さん

コメントありがとう~!!
Yちゃんのこと、覚えてくれててありがとうです。
みんなの祈りも虚しく、Yちゃんは旅立ってしまいました。
そう、闘病も辛いものね。
病院から戻ってきた姿を見たSちゃんが、「闘いきった、っていう顔をしてたよ」と言っていました。
鍵コメ様のおっしゃる通り、今はきっと安らかに眠れているのだと思います。

ほんと、しっかり生きていかないといけませんね。
鍵コメ様は何でそう感じたのか、今度会ったら教えてね~
3日間、思う存分泣いたら、意外にもすとんと落ち着いてしまいました。
もちろん、彼女の死を完全に受け入れているわけじゃないのだけど、
出棺まで見送ったら、やっと現実として認識しました。
なのでもう普通に元気に過ごしています。
まぁ、この記事は泣きながら書きましたが。(^^;
近いうちに会いましょうね~旅の情報交換、いたしませう。
Commented by ruki_fevrier at 2013-06-25 00:10
鍵コメ at 2013-06-24 20:27 さん

こんばんは。コメントありがとうございます。

Yちゃん、ほんとに、カッコイイ闘いっぷりでした。
お見舞いに行ったら逆にパワーもらって帰ってくるくらいだったんですって。
すごいですよね。
でも、おっしゃる通り、早すぎるよね。
もうちょっと人生楽しんでほしかったです。

もともと仲の良い仲間たちなのですが、今回の件で改めて結束力の強さを感じました。
すごいな、この人たちって。(笑)
告別式に一緒に出た子が「この代で本当によかった」とぽつりと言っていて、
私も同じ思いでした。

ブーケ、喜んでくれてるかな?
大好きな白い紫陽花を贈ることができて、心が少し慰められました。
鍵コメ様もお体、気を付けて下さいね。忙しそうだからちょっと心配。
医者の不養生っていうし。
お互い元気に生きていきましょー。
Commented at 2013-06-25 07:19
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Commented by ruki_fevrier at 2013-06-26 00:47
鍵コメ at 2013-06-25 07:19 様

コメント、ありがとうございます!
私も、おばあちゃんになっても今まで通り一緒にお茶飲んだりできると思ってました。
もちろん、それまでも一緒にいろいろなことをして、語って・・・
それがいきなり絶たれてしまって、残された私たちは唖然・・・という感じです。
やはりなによりも、まだ若いのに、というのが先に立ちます。
まだまだやりたいことが沢山あっただろうに、、、と。
初めて、「死」というものを身近に感じました。あぁ、年齢的にそういう領域に入ったんだなぁって。
なので、鍵コメ様も少しでもおかしいな、と思うことがあったらちゃんと
検査とか受けてくださいね!!!忙しいからっておろそかにしちゃだめですよ!
そばにいたら一緒に泣くのに、と言ってくださってありがとうございます。
のどが枯れるくらい泣いたので、今は嘘みたいに涙が出ません。
Yちゃんの魔法かも、と思うくらいです。
3日間、泣き尽くしました。出勤中も、歩きながら泣いてましたから。
周りから見たら、すごいフラれ方して泣いてる人、だったかも。(笑)
なのでご安心ください~ご心配本当にありがとうございました。
Commented at 2013-06-26 13:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-06-26 18:50 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ruki_fevrier at 2013-06-26 23:54
鍵コメ at 2013-06-26 13:57 様

コメント、ありがとうございます。
親族以外でこんな身近な存在の死は初めてだったので、かなりショックでした。
しかも、私は最後に会えなかったし…
それが辛くて辛くて。
Yちゃん、何が一番無念だったかなぁ…いろいろ想像しますが、結局は
本人以外はわかりませんよね。
私たちにできることは、彼女のことを忘れずに、彼女の分も精一杯生きていくことだけですもんね。

あぁ・・・鍵コメ様もそんな別れがあったのですね。
それは・・・かなり辛い。確かに、心も体もダメージを受けますね。
私、自分だったら・・・ってちょっと想像できないです。
癌、怖いですね。うちは父方が癌系なので、一応覚悟してますが。
とにかく日々、精一杯生きるだけしかありません。
鍵コメ様も、どうぞお体お大事になさってくださいー!
Commented by ruki_fevrier at 2013-06-27 00:02
鍵コメ at 2013-06-26 18:50 様

こちらにもコメント、ありがとうです~~~
思い出というより、もう会話できない、ってことが何より辛いです。
もっといろいろ話したかったなぁ・・・って今更なんだよね。
こんな後悔、もうしたくないけど、でもやっぱり親しい人に死には後悔がついてくるかも。
もっと、、、ってきっと絶対思う。

この映画、もーーー絶対泣いて見れないよー。
予告編だけで涙止まんない。
ほんと、めちゃ被ってる。こんなに悪じゃなかったけど。(笑)
しばらくは見れないけど、いつか見てみます。
美術館、ぜひぜひー。福島、いつ行きましょうね・・・


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