フランス人間国宝展@東京国立博物館
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運慶展後期に行こうと思って向かった金曜日のトーハクですが、
途中で入場20分待ちとの情報を得てげんなり。
そこで表慶館で開催されているフランス人間国宝展に行くことにしました。

これが素晴らしかった!!!
特に一番最初の展示、ジャン・ジレルの天目茶碗。
100近い茶碗が整然と並んでいるさまは、まるで宇宙に煌めく星のよう。
ひとつひとつ表情の違う茶碗を眺めていると顔が緩んでくる~
今までで最高に美しい茶碗展示でした。


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東京国立博物館のサイトより)



もうひとつ、印象に残ったのはフランソワ=グザヴィエ・リシャールの壁紙。
今回は和紙を使った透かし模様のような白い壁紙が展示室の壁を覆っていて、
それもパターンが異なるものが展示してあるので見ていてとても楽しかった。
彼の壁紙、他の色のものも見てみたい。

あ、あと、ミシェル・ウルトーの傘も素晴らしかった。
アフリカとかパゴタが良かったなぁ。

全体を通して幻想的な雰囲気の展示でした。
音楽も展示にとても合っていました。









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金曜の夜は21時まで開館するようになったので、本館2階も見に行きました。

特別1室と特別2室で開催の『室町時代のやまと絵―絵師と作品―』。
『星光寺縁起絵巻』下巻
かつて京都にあった星光寺(せいこうじ)の本尊・地蔵菩薩像の
由来と霊験を描いたもの。

左に描かれているのが地蔵菩薩。
右にいる僧浄空は古井戸から地獄に落ちてしまいますが、
地蔵菩薩が閻魔大王に命乞いをしてくれて現世に戻れます。
地蔵菩薩から放たれる光を見ていて…



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受胎告知で良く描かれているピカーッを思い出しましたw



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円山応挙『波涛図』

京都・金剛寺が所有する障壁画の一部。
うねりながら寄せて返す大波がゆったりと描かれている。
ボーっと眺めるのに最高な空間です。



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能装束の『唐織 茶地格子菊折枝模様』
唐織とは刺繍のように模様を織り出す日本伝統の織物だそうです。
これは中年女性の役の衣装。
刺繍のように見えるのに、織だなんて!
言われなければ刺繍だと思っていました。
すごい技術だなぁ。


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本館8室『書画の展開―安土桃山~江戸』では、
酒井抱一の『四季花鳥図巻』下巻が展示されていて、
これが今回の一番の目的でした。

秋の虫と萩の花。



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半月に揺れる白い萩。

月と花は大好物!




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この都忘れが一番好き❤
いつまででも眺めていられる~!!


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繊細な筆致がよく見えて、抱一の息遣いを感じるような絵。
見れて良かったー!!
今年の私の紅葉狩りはこの絵で満足です。はい。


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名所江戸百景・浅草田甫酉の町詣

浮世絵の展示室には広重のにゃんこがいました。
今は安藤広重じゃなくて歌川広重っていうのね。



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閉館時間ギリギリまで楽しんで帰りました。
トーハク、やっぱり楽しい。








by ruki_fevrier | 2017-11-22 00:16 | | Trackback | Comments(0)


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